Ubuntu LTSとは何か
Ubuntu LTSは、CanonicalがUbuntuのバージョンを10年間サポートし続けるというコミットメントです。Ubuntu LTSは、長期サポート(Long Term Support)を意味します。ここでのサポートとは、リリースの寿命を通じてソフトウェアを更新、パッチ、維持するというコミットメントを意味します。
Ubuntu LTSリリースは、2年ごとの4月に新しいLTSがリリースされ、前の2年間の開発が一つの最新で機能豊富なリリースに集約されます。これらのリリースは、パフォーマンスの向上と安定性に焦点を当てています。LTSは、大規模な企業、一般ユーザー、ビジネスに推奨されます。
Ubuntu LTSリリースは、すべてのパッケージに対して5年間の標準的なセキュリティメンテナンスを受けます。Ubuntu Proサブスクリプションを利用すると、’Main’と’Universe’のリポジトリのパッケージに対するセキュリティ修正を含む拡張セキュリティメンテナンス(ESM)を10年間利用できます。
Ubuntu LTSは、エンタープライズグレードのリリースであり、最も使用されています。すべてのUbuntuインストールの推定95%がLTSリリースです。これらの情報から、Ubuntu LTSがどれほど重要であるかを理解することができます。.
Ubuntu LTSでのPHPのバージョン
Ubuntu LTSでは、各バージョンごとにOS標準となるPHPが用意されています。以下に、Ubuntuのバージョンとそれに対応するPHPのバージョンを示します:
- Ubuntu 14.04: PHP 5.5
- Ubuntu 16.04: PHP 7.0
- Ubuntu 18.04: PHP 7.2
- Ubuntu 20.04: PHP 7.4
- Ubuntu 22.04: PHP 8.1
Ubuntu 22.04 LTSでは、デフォルトでPHP 8.1.2がインストールされます。これは、apt show php
コマンドを使用して確認できます。しかし、通常のままではaptで最新のPHPをインストールできません。そのため、Ubuntu公式以外のリポジトリを利用することが推奨されます。
具体的には、ondrej/php
というPPAを利用します。このPPAは、歴史も長く信用できるものと言えます。このPPAを登録するには、次のコマンドを実行します:
sudo add-apt-repository ppa:ondrej/php
上記コマンドを実行してPPAを登録した後、再度apt show php
コマンドを実行すると、最新のPHPバージョンが表示されます。
以上が、Ubuntu LTSでのPHPのバージョンについての説明です。次に、Ubuntu LTSでのPHPのインストール方法について説明します。
Ubuntu LTSでのPHPのインストール方法
Ubuntu LTSでは、PHPは手動でインストールする必要があります。以下に、Ubuntu LTSでPHPをインストールする手順を示します:
- パッケージリストの更新: 最初に、パッケージリストを更新します。これにより、最新のパッケージ情報が取得できます。以下のコマンドを実行します:
sudo apt update
- PHPのインストール: 次に、PHPとApache PHPモジュールをインストールします。以下のコマンドを実行します:
sudo apt install php libapache2-mod-php
-
オプションのパッケージのインストール: 必要に応じて、以下のオプションのパッケージをインストールできます:
- PHP-CLI: コマンドラインインターフェース(CLI)でPHPスクリプトを実行するためには、
php-cli
パッケージをインストールします:
bash
sudo apt install php-cli- PHP-CGI: Apache PHPモジュールをインストールせずにPHPスクリプトを実行するには、
php-cgi
パッケージをインストールします:
bash
sudo apt install php-cgi- PHP-MySQL: MySQLとPHPを使用するには、
php-mysql
パッケージをインストールします:
bash
sudo apt install php-mysql- PHP-PgSQL: PostgreSQLとPHPを使用するには、
php-pgsql
パッケージをインストールします:
bash
sudo apt install php-pgsql - PHP-CLI: コマンドラインインターフェース(CLI)でPHPスクリプトを実行するためには、
-
PHPの設定:
libapache2-mod-php
またはphp-cgi
パッケージをインストールした場合、ウェブブラウザからPHPスクリプトを実行できます。php-cli
パッケージをインストールした場合、ターミナルプロンプトでPHPスクリプトを実行できます。 -
Apache2 Webサーバーの再起動: PHP関連のパッケージをインストールし、Apache PHPモジュールを有効にした後、PHPスクリプトを実行するためにApache2 Webサーバーを再起動する必要があります。以下のコマンドを実行します:
sudo systemctl restart apache2.service
以上が、Ubuntu LTSでのPHPのインストール方法です。次に、Ubuntu LTSでのPHPバージョンの変更方法について説明します。.
Ubuntu LTSでのPHPバージョンの変更方法
Ubuntu LTSでは、update-alternatives
コマンドを使用してPHPのバージョンを切り替えることができます。以下に、Ubuntu LTSでPHPのバージョンを切り替える手順を示します:
- インストールされているPHPのバージョンの確認: まず、インストールされているPHPのバージョンを確認します。以下のコマンドを実行します:
sudo update-alternatives --config php
- PHPのバージョンの切り替え: 次に、使用するPHPのバージョンを切り替えます。以下のコマンドを実行します:
sudo update-alternatives --set php /usr/bin/php7.4
上記のコマンドでは、php7.4
を使用するように設定しています。必要に応じて、php7.4
の部分を切り替えたいPHPのバージョンに変更してください。
- Apacheの再起動: PHPのバージョンを切り替えた後、Apacheを再起動する必要があります。以下のコマンドを実行します:
sudo systemctl restart apache2.service
以上が、Ubuntu LTSでのPHPバージョンの変更方法です。これらの手順を使用して、必要に応じてPHPのバージョンを切り替えることができます。..
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